無理して事業承継しなくてもいい(1)

2020-01-02

「事業承継」なるバズワードがにわかに湧き出て数年が経ちます。 自らも高齢となりながらも「後継者がいない」とお嘆きの経営者の方も多いのではないでしょうか。 私も銀行時代から含めると30年くらいこの業界にいますので、「事業をどうするんだ」的な話は相当数のご相談、実際の承継手続きを経験してきました。個人的にも実家が事業をしており、実父の逝去に伴い事業承継を実体験した過去もあります。

国も「事業引継ぎセンター」なるものを作り上げましたし、金融機関、コンサルティング会社、税理士法人などが「事業承継策はお早めに!」みたいな結構な煽りをしているので、気になる方もいらっしゃるでしょう。

しかしながら、昨今「事業承継」が「目的化」すなわち、事業承継を一種の収益ネタにしようと思っている方々がいるように思います。「やっぱり事業は承継しないといけないのか」何かの義務感に感じて人知れず悩んでらっしゃる経営者もいらっしゃいますので、今回は何回かのシリーズで議論してゆこうと思います。

なお、表題の「無理して事業承継しなくてもいい」は、「無理して事業承継しようとしている」あるいは「なんか事業って承継しないといけないのかなあ」と、前掲の一種のブームに巻き込まれている方々が結構多くいらしゃるのではないか、という個人的な危惧から来ています。

会社を興す自由があれば、畳む自由もあります。 しかし、物事は始めるのは結構ラフですが、終えるのは意外に難しいものなのです。 ここでは人知れずその難しい問題をできるだけ論理的に腹落ちさせる考え方をご提示できればと思っています。