栃木SCの経営再建

2014-02-01

1月31日、栃木SCは強化部長であった上野佳昭氏をGMに内部昇格させた。
栃木SCのGM職は前GMだった新田博利氏が辞任した平成24年12月7日以降空席だったが、
ようやくクラブの要が決まった訳だ。

しかし、注目は上野氏の年齢だ。73歳・・。
上野氏が辞任したときの理由が「60代はクラブ運営では高齢。世代交代が必要だ」、であったのに、
更に10歳以上も年上のGMの登場である。

昨年リリーフ監督だった松本育夫氏は、当時Jリーグ歴代最高齢の72歳で「伝説」とまで言われ注目を浴びた。
高齢化社会だからしょうがないかもと思いながらも、なんだか出てくるひとみんなご老体だなあ、という感は拭えない。

栃木SCは2期連続赤字、昨年度に続き、債務超過に拍車がかかっている。
1億5千万円の債務超過のうち、1億円という膨大な赤字を「寄付」によって賄う、という計画。
ちょっと待て。なぜ「寄付」なのか。
寄付するものは純粋に栃木SCの存続のためになけなしの浄財を寄付しているはずだ。しかし、良く考えてみてほしい。

栃木SCは株式会社である。債務超過は収益か増資で埋めるのがルールである。
突き詰めるところ、理由はどうあれ、債務超過への転落は経営の失敗に他ならない。
それならば、経営者は辞任し経営責任を取るべきである。
また、その経営者を選んだのは株主である。サポーターの寄付を募って債務超過を埋めるのであれば、
まず株主の持ち分を削るのがスジだ。減資し、サポーターからの寄付で増資する、というのであればスジが通っている。
しかし、現状のまま寄付で債務超過を埋めることは、単純に現在の株主の取分を埋め合わせに使うことと同じだ。
​栃木SCを助けているのではない。栃木SCの「株主」を助けているのである。

寄付を募る人々は、大多数が善意だ。栃木SCを存続させたいと願っている。
一方で資本主義の論理では真逆の行為であり、寄付は単に既存株主のとりっぱぐれをカバーしているに過ぎない。
経営の失敗を、無節操に多くの善意者につけ回しすることは許されるべきではない。
選手を駅前に立たせ寄付を募らせるのもいかがなものか。
会社が危機でも従業員にカネを集めさせる経営者がどこにいるのだ。カネを集めるのは経営者の仕事だ。

今SCに必要なトップは、「経営者」なのではないか。若く、馬力のある、マネジメントができる人材が必要だ。
また、同時に「カネも出すけど口も出す」アクティブな投資家がその経営陣を盛り立てる仕組みも必要だろう。
しっかりした経営計画を作って、正々堂々、公募増資に打って出て、カネを集めればいいのだ。

栃木SCは更なる増資を検討中としている。
「あの経営者なら栃木SCを再建できそうだ」と思える改革が始まったら、地元民として喜んで
スポンサリングしたいと思っている。(大金は出せないけど・・)