ビジネスは「スピード」と「決断」

2014-04-05

「太陽光発電」関連のニュースが出ない日が無い、とまで超バブル市場となった太陽光発電関連業界。

買取価格は@40円→@36円と下がり、今年度からは@32円まで低下、実に20%も下がった訳です。

反対に円安によるパネル価格の上昇(ちなみに国産のパネルはバカ高です。大手製品でも今は殆どが海外生産)、震災復興需要・消費税増税までの駆け込み需要・2020年の東京オリンピックまでの大規模投資により建設コストは上昇し、太陽光事業の採算性は年々悪化しています。

40円のとき、世間一般の太陽光発電への評価は「なんだかうさんくさい」「そんなにもうかるはずが無い」「途中で政権代わり、価格を切り下げたらどうする?」等々、散々なものでした。でも現在はどうでしょう。猫も杓子も太陽光発電、様々な業界がそのおいしさに気づき、異業種の参入が続いています。

また、敢えて50kW未満の低圧発電に目を付け、2000~2500万円程度での小口分譲が大流行りです。太陽光発電所は来年度までの特例で、その投資額(建設費)の「全額」を「特別償却」、つまり「全額を一期で」償却する事が認められています。その制度を利用すると、投資額が費用(損金)となり、利益を下げることが可能です(2000万円の税引前利益を持つ企業が2,000万円の太陽光発電所を建設し、この制度を利用すれば、本来800万円ぐらい持ってかれる法人税がゼロ、となります)。よくできた「節税商品」として好評を博しているのです。その「特殊性」と「時限性」を巧みに営業トークにし、異常に高い値段で発電設備を売りまくっている業者もいますね。

しかし、政府も黙って見過ごすわけがありません。 先月の後半、経産省は実に巧みにこっそりとパブリックコメントを出し、1週間もしないうちに国民の意見を聞きました、ということで、4月1日より規則改正を発表しました。
巧みなところは、その表題部になにひとつ”太陽光”と書かれていない点にあります。

電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法施行規則の一部を改正する省令案等に関するパブリックコメント

http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=620114008&Mode=0

​簡略に言うと以下の2点です。

1 . 今後は設備認定(発電所は経産省の認定が必要です)後、6か月以内に具体化しなければならない。
2 . 今後は低圧分譲を「認めない」。(今までは全部認定)


(1)は緩い感じで伝わっていましたが、(2)は多くの業者にとっては「寝耳に水」だったのではないでしょうか。 この一連の改正により、「40円の権利ものだ!」と利鞘稼ぎの認定だけを取りまくっていた業者や、やたら利益を上乗せして法外な値段で低圧分譲をしていた「にわか業者」などは、今頃焦りまくっているでしょう。

また、二束三文の土地を一時のバブルに踊らされ「他にも不動産業者がたくさん来てる。あんたはいくら出すの?」なんて、売り惜しみをしていた地主の人たちも、一斉に土地ブローカーの訪問がなくなり、「ああ、あのとき売っていれば・・・」と残念がるでしょう。おそらく、その土地は半永久的に売れません。もうバブルは来ないのです。

当社も関連会社を通じ、太陽光ビジネスを行っていますが、固定価格買取制度(FIT)前から事業を立ち上げており、いずれこんなことになることを踏まえ既に手を打っています。元より再生可能エネルギーの可能性に注目していたから始めたビジネスで、買取制度はビジネスの後に制度化された「おまけ」です。

ビジネスとはスピードと決断。他人の出方を見てから動いていたのでは、遅いのです。