コロナ禍における経営戦略 ー2ー 「コロナ特別貸付金」の返済が開始される事業者さん

2021-06-05

コロナ禍の資金繰り維持に、多大な貢献をした「コロナ特別貸付」(正式には長い名前ですが、ここではこう呼びます)。政府系・民間問わず、積極的に貸し出され、緊急事態宣言などによる経営悪化を救ってきました。 この資金は、最大5年の元金返済据置期間が設定できますが、利用者の半数以上が「据置期間1年」、長くても3年というのが実態です。つまり、昨年の3月4月に借りた方は、元金返済が始まっているのではないでしょうか。実際、昨年の4月頃は「来年の今ごろはコロナも収まってるんじゃないの?」「2年目以降の心配なんてしてたらキリ無いよね」的な見解も、金融機関の担当者から聞かれていました。長期の元金据置の希望を持ちながら、窓口指導で短期化されてしまうケースが散見されました。

しかし、事態は長期化しました。コロナ禍の影響が軽微、あるいは回復してきた事業者さんは問題ないのですが、未だ業績が回復しない業界事業者さん、例えば観光業・運輸業・飲食業・ブライダル業など、数多く、ここで折角の借入金が返済に回ることになると元も子もありませんね。 足元の資金繰りが不安だったり、コロナの影響が続いているのに、コロナを乗り切るために借りた無利子・無保証の借入金です。その資金の返済で苦しみが重なってしまうのはあまりに酷です。

そんな事業者のために、政府は金融庁を通じて以下のようなお達しをしています。 新型コロナウイルス感染症の影響拡大を踏まえた 事業者の資金繰り支援について (麻生財務大臣兼金融担当大臣談話)

返済が開始されると、資金繰り負担が増してしまう方。ぜひ借りた金融機関に相談に行ってください。 「伴走支援を強化します」「地域の事業者様を支えます」「SDGsを標榜しています」等々、金融機関の事業者を思う気持ちが本物かどうか、相談に行った時の態度で分かるかもしれません。

一方で、「借りたカネは返す」のが昔からの掟であることも事実です。 次回は、「コロナ資金をどうやって返してゆくのか」の話をしたいと思います。